待ってましたの「バルサの食卓」。
この本のすごいところは、異世界にある食べ物を現実で手に入れられる材料で作っちゃったとこで、またまたすごいところは、上橋菜穂子さんの「守り人シリーズ」「獣の奏者」「狐笛のかなた」のすべての物語を網羅しているところです! 守り人シリーズからは、1巻〜10巻のそれぞれの物語からおいしそうなものをピックアップしていて、甘い携帯食から山で食べる鍋ものから、サンガルっていう南の国で食べているだろうさっぱり系の魚料理から、寒い国で温まりそうな飲み物から、ありとあらゆる食べ物。この物語の広がりや奥深さを見せてくれているなぁと改めて感じます。物語の中には、そこで生きる人間の息遣いや味覚の感覚があるんですよね。食べることは生きることだから。
上橋先生はすべての料理の試食には出られなかったんだけど、「タンダの山菜鍋」の味噌味を試食させてもらったらしく、あまりのおいしさに絶句されたそうです。(笑) 普通、山菜鍋って聞いたらあっさり系かしら?と思うんですけど、いつもからだを酷使しているバルサのお腹を満足させるにはそんなものじゃ物足りない。かなりこってりしてないと。上橋先生はそうイメージしてらした。そこでチーム北海道さんがレシピに加えたのは、山で採れる木の実の脂肪分(レシピではピーナッツバター)。それとコチジャン。これが絶品だったらしい。(笑)くるみをフードプロセッサーでつぶしたものでもよさそうだなと思いました。是非冬に作ってみたい。
で、今回私がとりあえず作ったのは、いっちばんシンプルと思われる“バム”です。バルサがチャグムと一緒に故郷カンバルを旅する「天と地の守り人 第2部」で出てきます。材料は、強力粉と塩と水。むちゃくちゃシンプル。イーストも使わないし。(笑) でも、こういったものはシンプルな材料のほうがおいしいんですよね。
上のはフライパンバージョン。
本の参考写真には、もっとふっくらと黄金色に焼けてるものが載っていて、本当においしそう!だったから作ってみたんですが・・・。「フライパンで焼く」って書いてあったからやってみたんだけど・・・。これでも、少し膨らんだんですよ。まったくぺしゃんこに見えますが・・・。私の腕がまずかったのか、ちょっと期待はずれ。。
てことで、下のはピザストーンを使ってオーブンで焼いたバージョン。
これもちょっと期待違いな・・・。(・・;)(・・;)
これですね、こ〜〜んなに膨らむって思ってなかったんですよ。
レシピを見たとき、『これはナンの類だな』と思って、ナン風の形にしてみたんだけど(ちょっといびつ・・・)、オーブンからちょっと目を離した隙にこ〜んなに膨らんじゃって、もうびっくりですっ!!!おもちが膨らむみたいな、いえ、それどこではないくらいの膨らみよう。。どこかをつぶせば膨らみがもっと減ったかもですが、でも、つぶしたら全部思いっきりつぶれそうだったので、やめときました。はぁ。。
でもっ!
焼きたてはおいしかったです!!!
これは、絶対焼きたてに限る!!!
でもでも、バルサやチャグムがやったように熱いうちに“ラ(バター)”と蜂蜜をかけられなかったのがちょっと心残り。焼きたてをつまむことはできたんですが、焼くのと写真を撮るのに必死だったので、作業が終わったころにはもう冷めちゃって。。(>_<)
この本、ほんとうにおいしそうなものが多くていけません。。
例えば、トーヤがバルサとチャグムのために買ってきた『ノギヤの鳥飯弁当風』。これ、きっと山椒の実20粒がきいて、おいしいんだろうなぁ〜〜、と思っています。写真もとてもとてもおいしそうです。(^^♪
また、試作したらご報告します。