連載が終わりました。
う〜ん、端折り版しか知らなかった私としては、大満足です。読んでよかった。(^^)
こうなったら、菊池寛・芥川龍之介訳・編の本そのものも買っちゃおうか、とも思ってしまいますが・・・。でも、連載にいつも添えてある伊藤栄章さんの挿画がまたよくて、新聞の切り抜きではありますが、これも捨てがたいと思ったりして。。
でもこの翻訳版、とてもよかったんだけど、曽野綾子編の端折り版ではすっきりしていたことが、原作の翻訳版では大きな謎が出てきてしまいました。
“謎”
端折り版で人魚姫は、『王子への愛』のために人魚の尻尾を捨て、足をもらい、その代償として声を取られてしまうことになっている。でも、この翻訳版だと『王子への愛』のためもあるけれど、それより人魚姫自身が『死なない魂(永遠の魂)』が欲しいから人魚の尻尾を捨て、足をもらい、声を取られた、と解釈できちゃうんですけど。端折り版には、『死なない魂』、つまり、キリスト教的な神様から授けられる『永遠の魂』の話は出てこないから。え、どうなの?>アンデルセンさん。人魚姫は王子のことよりも自分のために永遠の魂が欲しかったの?? もしそうだったら、ちょっとがっかりだなー。。すべては王子の愛のため、と思っていたかったんだけどな。
でも、最後の場面は端折り版より感動的でした。
王子を殺すナイフを海に投げ捨てた時、そこが血のしぶきのようになったり(この場面は鮮烈)、泡になって空に向かう時、周りに一緒に天使がついてきたり。。
どうかなぁ。一途な端折り版か、もっと複雑なキリスト教的翻訳版か・・・。
うふ。どっちも好きだな。
さすが、アンデルセンの童話だ。。