上橋さんのあとがきを読んだんですが、ずっと存在すると噂だけだった『炎路の旅人』のヒュウゴをとても愛していて、完全に葬り去る気持ちにはなれずにいたとか。。いろいろあって(ここは本を読んでください)、“一冊の長編であった『炎路の旅人』を中編に書きなおし、(中略)かつて生みだしかけたままお蔵入りになっていたバルサの若き日の物語を、しっかりと書きなおして加えれば、世に出す意味のある本になる、ということが<見えた>”のだそうです。
嬉しいじゃないですか。
ものすごく嬉しかったですよっ。
まさか読めるとは思ってなかったヒュウゴの人生。
ついでに、バルサの思春期プラス生きているジグロの存在がまた読めるんだから。
ということで、私も他にいろいろあってとりあえず後編のバルサの思春期のところだけ読みました。よかったぁーーーーーー。ジグロにまた会えて。(・・;) いえいえ、あのコンピュータのような頭脳を持ち、どんな武人にも負けない30代のバルサも(当たり前ですが)やっぱり若い頃があったんだなぁ、とほとほと思いました。もう、バルサ、コテンパン。(笑) でも、ジグロは温かい目で見守っていてくれる…。あるとても意味のある言葉をかけながら。(ここのところがこの物語の核となるので、ここではその言葉は伏せておくことにします。(^^))
全く別の話ですけど、今放送されてる大河ドラマ『平清盛』ありますね。まだ始まったばかりですが、昨日の回を見ていたら、清盛の父・平忠盛はジグロに似てる感じがして、そして放蕩息子の若い清盛はバルサに似てる、とちょっと思いました。忠盛はきっとそれほど強い武士ではないかもしれないけど、器が大きく、養子である清盛を深く愛してる。若い清盛は荒削りな無鉄砲さだけで生きてるけど、養父である父をとても愛してる。なんか、重なりましたね。生き方が。
それにしても、ジグロはかっこよすぎる。思慮深くて強靭。教養も作法も武人としての技も卓越してる。友人の娘である、というだけで文字通り命をかけてバルサを守り、大事に育てている。非常に器の大きい人物。惚れる。関係ないけど、私のタイプとしては、周防さん(カーネーション)よりジグロだなと思うのでして。(笑) どこまでも真摯な周防さんもすごく素敵だけど。(・・;)
肝心のヒュウゴの話ですけど、なぜ自分の国を滅ぼし家族を虐殺したタルシュ帝国の密偵になったか、そのいきさつが書いてあるそうです。その話も楽しみなんですが、その中でちょっと驚きの事実があるらしく、今から読むのが楽しみです。