アリスが帰ってきて、3人でちゃんと活動してますね。
この前も金スマで『チャンピオン』やってて、ちょっと感動しながら聞いてました。
この曲だけはやっぱりいい。
いえ、ものすごくかっこいい。
最近、昔のバンドとか歌手の人とか戻ってくるケースが増えていますが、アリスは別格かもしれません。戻ってきても全く昔と遜色ない。本当に29年とかそんなに長い間活動してなかったの?と思えるくらい。本当にすごいバンドだなと、そう思います。
昔のバンドということで、2つのバンドを思い出した。
1つは昔々その昔、私自身熱狂的に好きで足しげくコンサートに通った某バンド。
老若男女いろんな人に熱狂的に支持され、ある時ギターの人の体の問題からそれ以上続けられなくなり、惜しまれて解散した。ここまではいいですよ。ここまでは。でもその後、私の印象だと、それほどのファンの期待に応えるという感じでもないし、オリジナルのメンバー2人もいなくなったのに最近再結成してやってる。1人目がいなくなった時『代わりは入れない。』とか言ってたのに新しい人を入れていた。この時私のこのバンドへの信用は半分落ちていました。何年かして解散して、その後2人目の人ももういなくなっていたのにまた再結成して活動し始めた。もうこうなったら、私の彼等への信用はほとんど無くなってました。この再結成がまるで世間に媚びてるかのように見えたから。全てオリジナルメンバーで活動を再開したアリスとは全くスタンス違います。
もう1つは伝説的女性ヴォーカルロックバンド、カルメン・マキ&OZ。
かなりクセのあるベースと渋くてパワフルな女性ヴォーカル、春日氏の狂気のギター。それに輪をかけて凄かったのがロックに似つかわしくないとても詩的で繊細な歌詞と曲想で、コアなファンを魅了した。ということで、このバンドも熱狂的なファンがたくさんいたようです。(“ようです”・・・というのは、私は彼等の現役時代を知らないので・・・。)バンドが解散した後ファンはかなり熱心に復活を願ったんですが、ほんの1度だけちょっとだけ復活した後は、2度とバンドとしてファンの前に立っていません。その理由は、バンドの音であるベースのシゲが、完全に音楽界から身を引いてしまったから。カルメン・マキが“シゲのベースがなかったらOZにならない”と、再結成の話にはがんとして首を縦に振らなかったそうです。私、その一本筋を通した姿勢がものすごく好きで。。彼女自身心から愛していたんですよ、OZというバンドを。大事にしたかったんでしょうね。マキさん。
バンドってその一人一人の楽器の音色、ヴォーカルの音色が重なってバンドの色が出ると思うんですよ。特に、一人一人それぞれが唯一無二の色を出してるバンドは、違う人を立てて入れたらもうそのバンドではなくなってしまう。そうじゃないバンドもたくさんありますが、例えばLED ZEPPELINなんか、それぞれ唯一無二のクセのある色がうまく重なり合ってLED ZEPPELINになっていた。だから、もう亡くなってしまったドラムのボンゾの代役は有り得ない。彼以外の人がドラムやってもLED ZEPPELINじゃなくなるんだから。OZもそういった類のバンドだったと思います。
上の某バンドは、世間ではそう思わなくても私の中ではそういう類のバンドだったんです。もっとオリジナルメンバーを心から愛して大事にして欲しかった。あの4人が奏でる音が好きだったのに。