あ、またまたまたドラマ“ゲゲゲの女房”についてなんですけどね。
このドラマ、いろいろな箇所というか、場面というか、角度というか、、、とにかく“すごい!”と思うところがてんこ盛りなんです。
その1.脚本家・山本むつみさんの力量
最初に『この脚本家すごいな』と感じたのは、ヒロインの布美枝が夫・茂の代わりに漫画原稿を持って貸本出版社に初めて出向いた際、そのあまりにも荒れてひなびた様子の事務所を見た感想をナレーターの野際陽子さんが代弁した言葉。その傾いた出版社の様子をどんぴしゃと言い当ててて、しかも表現が簡潔で的確かつユーモアにあふれてる。この脚本家タダもんじゃない、と直感した瞬間でした。
その2.脚本の妙がよくわかるもう一つの作品
実は、NHKの『ゲゲゲの女房』の公式サイトに今その宣伝がないんですけど、主人公の2人(向井理くんと松下奈緒さん)がNHKデジタルキャンペーンで短編ドラマの作品にも出てるんですよ。→
ココ。やっぱり若夫婦の話なんだけど、こっちは夫である向井くんは当然ながら水木さんと違って普通の若旦那役。同じ役者さんを使って同じ若夫婦の話をやってるんだけど、脚本(まぁ、設定その他もあるだろうけど、、)が違うだけで、この2人が“ゲゲゲ〜”の時と違って本当に普通になってしまっている・・・。(・・;) これは、脚本家の力量だなぁ、とつくづく思ってしまった作品でした。ちょっとがっかりだった。向井くんは普通の役をやると本当に普通になってしまうのが悲しい。。
その3.役者さんの妙
向井くんも本当にすばらしいんだけど、最近の松下さんもすばらしいですよ。(^^)
布美枝って、とても引っ込み思案な人で、言いたいこともなかなか言い出せない性格。そういう場面が最近しばしば出てきてて、実は私がそういう性格だから(笑)そういう人の気持ちわかるんだけど、松下さん、本当にうまぁ〜く表現してくれてる。松下さんは本当はそういう人じゃないんだろうけど、きちんと演じてくれてるのは、すばらしい。これ、また脚本の話になるけど、こういう人の話ってなかなかドラマになりにくいところがあって、ドラマ史上初めてじゃないか?と思います。よくぞうまぁ〜く書いてくださった、あっぱれ。山本さん!(^^)
その4.美術セットの妙
昨日、『鶴瓶の家族に乾杯』って番組で、向井くんが水木しげるさんの奥さんである武良布枝さんのご実家に伺う、ってことをやってて、向井くんがびっくりしてたのは、そのご実家のお店とか部屋がスタジオのセットと同じだったこと。(笑) 確かに、あのセットは細部までよくできてるなぁ〜と、毎回感心しながら観ています。
その5.ドラマの全ての人物が立ち上がってきている
どの人も捨てる人がいない。え、そんな人出てたっけ?と思う人物設定がないんですよ。主人公だけじゃなくて、周りの全ての人が印象深く設定されていて、飽きない。これも、脚本が良質だからだと思います。
ま、そんなこんなでとても楽しい『ゲゲゲの女房』。父も気にするドラマなのです。。(笑)